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赤ちゃんの頃から日本人は英語の聞き取りが苦手に|理化学研究所が一端を解明

◆ネイティブとの会話、自分の発音が悪いのかあまり理解してもらえない。
◆ネイティブの話す英語がうまく聞き取れない。

 

多くの英語学習者が直面することでしょう。

日本人が発音するMcDonald=マクドナルドがネイティブ英語話者に通じないのは有名です。
これ、英語の勉強不足が原因だと思われがちです。

 

しかし、話はそう単純ではなさそうです。

詳しくは口述しますが、日本語独特の音声の聞き取り方「日本語耳」が英語の聞き取りづらさ、発音の悪さに寄与しているのです。しかも、その「日本語耳」を日本人は生後14ヶ月という非常に早い段階で獲得することが理化学研究所の調査で判明しています。

 

英語のできなさを単純に「努力が足りない」といった根性論で済ませるべきではありません。効率的な学習を阻害している要因をまずは知りましょう。そのために本記事をお役立ていただければ幸いです。

 

日本語耳になる理由ー日本語と英語の構造的性質の違い

 

「日本語耳」は日本語という言語の構造的な性質に起因します。

それぞれの言語には母音と子音の組み合わせ方や音節(発声の際の母音を中心とした音のかたまり)に一定の規則が存在します。

 

(※日本語の場合、母音は 「ア・イ・ウ・エ・オ」の音、子音は母音以外の音です)

◇日本語は子音と母音からなる

 

日本語の音節は原則的に「子音+母音」からなります。そして、音節のほとんどが母音で終わるようになっています。

 

 

例1)「口説く」
「ku」=k(子音)+ u(母音)、「do」= d(子音)+ o(母音)、「ku」=k(子音)+ u(母音)

 

例2) 「跳ぶ」
「to」=t(子音)+ o(母音)「bu」=b(子音)+u(母音)

 

上記の例のように「子音+母音」から構成されているのが確認できます。

◇英語は子音と子音が連続する

 

英語の音節には「子音+母音」という規則はありません。日本語と異なり「子音+子音」の子音が連続する「子音連続」が存在します。

 

例1)「strong」S(子音)+t(子音)+r(子音)+o(母音)+n(子音)+g(子音)o以外はすべて子音であり、子音が連続する「子音連続」が存在します。

 

例2)「strict」S(子音)+t(子音)+r(子音)+i(母音)+c(子音)+t(子音)
以外はすべて子音であり、子音が連続する「子音連続」が存在します。

 

「日本語耳」日本語の音節のルールを英語に適用してしまう

 

日本人は英語の聞きとりや、発音に「子音+母音」のような日本語の音節の規則を適用しようとします。その典型が「o」や「u」のような母音を英語の連続する子音の間に挿入することです。

 

前述の「MacDonald」を例に挙げるとわかりやすいでしょう。本来の英語の「MacDonald」の母音は3つ。しかし、日本人は「MacDonald」の子音の後ろにさらに母音を挿入して「ma・cu・do・na・ru・do」=マクドナルドと発音したり、聞き取りがちです。

 

 

他にも「strong」の場合。連続する3つの子音strの間に「u」と「o」を挿入して「su・to・ro・ng」と聞き取ったり、発音しがちです。

 

 

このように母音を挿入して音声を聞き取ったり、発音する傾向を「日本語耳」と言います。日本人がネイティブの英語を聞き取りづらかったり、ネイティブにとってわかりづらい発音をしてしまう原因の1つです。

 

日本人は生後14ヶ月までに日本語耳を獲得している

 

日本人は「日本語耳」を生後14ヶ月までに獲得していることが理化学研究所の調査で判明しています。

 

 

【調査概要】
生後8ヶ月の日本人幼児   24人
生後14ヶ月の日本人幼児  24人
生後8ヶ月のフランス人幼児 24人
生後14ヶ月のフランス人幼児 24人
計96人の乳幼児が調査に参加しました。

 

 

各乳幼児に「abna」のような子音が連続している単語と「abuna」のような子音が連続しない「子音+母音」の単語の音を聞かせてその反応を観察しました。

 

 

結果、生後8ヶ月のフランス人幼児、生後14ヶ月のフランス人幼児、生後8ヶ月の日本人幼児は「Abna」と「Abuna」を別の単語として聞き分けていると判明しました。

 

一方、生後14ヶ月の日本人幼児は「abna」と「abuna」を区別せず同じ単語として聞いていることが判明しました。生後14ヶ月の日本人幼児はabnaに母音「u」を挿入して「abuna」と聞いていたのです。

 

生後14カ月という「かな」も知らず語彙も限られている幼児が、大人の日本人と同じように子音が連続する単語に母音を挿入して聞き取っていることを調査は示しています。

 

つまり、「子音+母音」の日本語の音節の規則を外国語に適用して聞き取る「日本耳」を日本人は非常に早い段階から獲得していることが明らかになったのです。

 

アドバイザーや教材を活用して正しい発音に矯正する事が重要

 

残念ながら、日本人が生後14ヶ月までに獲得する「日本語耳」は英語を話したり、聞き取りする際の障害となります。

 

日本語耳を形成する要因は日本語という言語の構造的性質によります。率直な所、発音矯正は容易でなく、矯正のためには時間とコスト双方に多大なコミットメントが求められれます。

 

 

可能ならば英語学習に本格的に取り掛かる最初の期間にしっかりしたアドバイザーの元で発音の矯正練習を受けるべきです。そうすればよりスムーズにネイティブとの会話で問題を抱えることのない英語の発音を習得できます。後から発音矯正しようとすると二度手間となってしまいますので、発音矯正は最初が肝心です。

 

 

エングリットでは英語の発音トレーニングに定評あるフィリピン人トレーナーによるマンツーマンの発音矯正レッスンを受けることができます。

 

発音強制は一人だとなかなか続きません。しかし、発音の上達度合いを適切にフィードバックしてくれるトレーナーと二人三脚なら上達具合を楽しみながら学習できるでしょう。

 

 - 発音・聞き取り学習について

執筆者

yamazawa